不動産(土地・建物)の名義変更

相続が開始したら、遺族の方は多くの手続をしなければなりません。重要な手続きの1つが名義変更です。

 

不動産の名義変更手続き(相続による所有権移転登記)

相続登記とは、土地・建物など不動産の所有者が亡くなった場合に、その土地・建物の所有者の名義を相続人名義に変更することです。
 
名義を変更しないで放置していると以下のようなことが起こります

  • 所有者として不動産を売却したり、担保を設定する事ができない。
  • 登記名義を悪用されるなど思わぬトラブルの原因となってしまう。
  • 相続登記をしないでいる間に次の相続が発生してしまうと、相続人が多数となり名義変更が困難になる。

 
不動産は財産価値が高く、複雑な権利関係が設定されていることも多いため、相続登記の前提として相続不動産を調査することが重要です。
その調査によって亡くなった方の財産状況が明らかになることも珍しくありません。

登記識別情報とは

登記識別情報とは、不動産の登記申請がされた場合に、その登記によって登記名義人になる人に対して通知される12桁のローマ字と数字の組合せのパスワードのようなものです。
登記名義人とは、その登記によって権利を得る人のことで、所有権移転登記であれば新しい所有者、抵当権設定登記であれば債権者のことです。


①登記識別情報が通知される登記の例

  • 所有権移転:売買や贈与、相続などによって所有者が代わる登記…新所有者に通知
  • 抵当権設定:住宅ローンなどを借りる場合に設定される担保…金融機関に通知

 

②登記識別情報を通知される人

  • 登記識別情報は不動産ごと、申請人ごとに通知されます。
  • 土地とその上に建つ建物を夫婦共有名義で購入する場合は、不動産の数が土地1つ、建物1つ、新所有者が2人ですので、合計4つの登記識別情報が通知されます。

 

③登記識別情報の通知の方法

  • 登記識別情報通知書というA4の紙に不動産の所在地、登記申請の受付年月日と受付番号、登記の目的、登記名義人とともに通知されます。
  • その登記の管轄法務局の名称と登記官の氏名と職印が押されています。
  • 登記識別情報の部分は目隠しシールを貼られた状態で通知されます。

 

④登記識別情報の保管の方法

  • 不動産の登記を司法書士に依頼した場合は厚紙などで表紙を付けて返却されます。
  • 登記識別情報は第三者に盗み見られないように、目隠しシールを剥がさず、金庫等に保管することが望ましいでしょう。

 

⑤登記識別情報が通知されない登記の例

  • 登記申請をしても新しく権利を得る人がいない場合は登記識別情報は通知されません。
  • 抵当権抹消:住宅ローンなどを完済して担保を消すための登記
  • 所有権登記名義人住所・氏名変更:所有者の住所や氏名が変わったのでその変更の登記

登記済証とは

権利証(登記済証)とは、登記が完了した際に法務局から新所有者や抵当権者といった登記名義人に交付されていた書類で、その不動産の所有者であること、抵当権の権利者であることを表す書類でした。
その後、登記名義人が不動産を売却したり抵当権を抹消する際に、本人を確認するために法務局に提出する必要があるものです。


①権利証・登記済証の廃止

  • 以前、不動産登記申請はすべて書類で行われていましたが、現在は、各地の法務局に対してオンラインで申請できるようになりました。
  • オンライン申請では、権利証という紙媒体を使うことに不都合があるため、権利証に代わるものとしてパスワード形式の登記識別情報というものが新しく作られました。
  • したがって、オンライン申請が可能な法務局に対してオンライン申請・書類申請のどちらの形式で不動産登記申請をしてもた場合は、紙の権利証は発行されず、登記識別情報が通知されるようになりました。

 

②今持っている権利証・登記済証は?

  • 法務局がオンライン化される前に所有者になった方は、今でも権利証を保管されていると思います。
  • この権利証はこれまで通り有効な書類ですので、大切に保管をお願いいたします。
  • 不動産を売却する場合や抵当権を設定する場合に必要な書類となります。

金融機関、証券会社等での手続き

相続財産に預金や株式などの有価証券がある場合に必要となります。

この場合、金融機関や証券会社などが指定する書類に記入することになるため、まずは問い合わせ必要な書類等を確認しましょう。

その際、書類に添付すべき資料がありますが、不動産の名義変更手続きと重複する例が多いようです。(亡くなられた方の戸籍や遺産分割協議書等)必要となる書類は、各会社により異なる場合もありますのでご注意ください。

 

金融機関での一般的な手続きの方法は次のとおりです。

 
●金融機関●

 金融機関に名義人の死亡の届出をします。
死亡の届出があると金融機関は口座を凍結し、預貯金の出し入れができないようにします。
 その後は、遺言、遺産分割協議や法定相続分に従って、預金の名義変更や預金の払い戻し手続きをとっていくことになります。

 遺産分割協議をする際、預金残高が不明な場合には、各金融機関に残高証明書を請求します。
 残高証明書の請求は相続人の1人からでもすることが出来ます。

 名義変更や、払い戻しの手続の際、金融機関に提出する申請書は、「相続届」「相続に関する依頼書」「相続関係届書」等、各金融機関によって名称は異なりますが、内容はほぼ同様です。
 これ以外に、「死亡届」や「払戻請求書」などを要求する金融機関もあります。

 払い戻しを受ける方法は各相続人の口座に払い戻す方法や、いったん代表相続人の口座に払い戻し、代表相続人から各相続人の口座に入金する方法等があります。

 各金融機関で必要な書類や、手続きの方法が異なるため、何度もやり取りをする必要がありますが、戸籍等の収集から遺産分割協議書作成、金融機関との打ち合わせを行政書士が代行することもできます。
 一度ご相談ください。

 
必要書類:
  相続人の出生から死亡までの除籍謄本・改製原戸籍謄本
  相続人の戸籍謄本
  相続人の印鑑証明書
  遺産分割協議書
  相続関係説明図
  預金通帳(証書)、届出印、キャッシュカード等
 
 
●証券会社●

 遺産分割協議にあたり、被相続人の死亡を証券会社に届出後、死亡時点の残高証明を取得します。

 遺産分割協議をし、株式を相続する相続人が決まったら、会社又は各信託銀行等に対し株主名簿記載事項変更申請書と遺産分割協議書を提出し、名義の書き換えをします。

遺産分割協議がされるまでの間、株式は準共有の状態になります。
 そこで、相続人の間で、株式の権利を行使する人を1人定め、株式の発行会社に通知します。
 また、株式会社が株主に対してする通知又は催告を受領する人を1人定め、同様に株式会社に通知する必要があります。
 この通知先ですが、会社が信託銀行又は専業の証券代行会社の株主名簿管理人を置いている場合には、株主名簿管理人に対して通知しますが、置いていない場合は会社に対して通知します。
 上場株式の場合には、証券会社を通じて通知できます。

 
必要書類:
  被相続人の出生から死亡までの除籍謄本・改製原戸籍謄本
  相続人の戸籍謄本
  相続人の印鑑証明書
  遺産分割協議書
  信託銀行にあっては株主票
  (株券)

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池見啓介

このたびは当サイトをご訪問いただき誠にありがとうございます。当サイトは、「相続」に関するお悩みをお持ちのみなさまのお役に立てるよう街の身近な専門家である司法書士事務所が作成しました。

「相続」は心の準備もないまま突然訪れます。そして、ご家族が亡くなるということは、悲しいと同時に故人からの最後の贈り物を受け取るということでもあり、各種届出や名義変更など決められた期限の中でしなければならないこともたくさんあります。

また、「相続」手続きはそれぞれの方の実情に応じて多種多様であり、みなさまご自身で手続きを進めるには時間も労力も想像以上にかかることが予想され、途方に暮れてしまうこともあります。

そこで、相続の専門家であるわたくしどもが、みなさまの実情にあわせたきめ細かな対応で、亡くなられた方の意思とみなさまの想いを繋げるお手伝いをさせていただきます。

「相続」という手続きは一生のうち何度もあるものではございません。この機会が不満の残るものとならないよう、煩わしい書類の収集から名義変更まで、懇切丁寧な対応でみなさまに安心していただけるよう努めて参ります。

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